プレーオフ1st Roundレビュー:大阪、府中が2nd Round進出を決める

SuperSports XEBIO Fリーグ2015/2016 プレーオフ。初日の5日は町田市立総合体育館で1st Roundの2試合が行われ、シュライカー大阪がフウガドールすみだに、府中アスレティックFCがペスカドーラ町田にそれぞれ勝利し、2nd Roundに進出する2チームが決定した。

フウガドールすみだ 2 – 5 シュライカー大阪

第1試合から熱い戦いとなった。開始1分5秒でまずは大阪FP小曽戸允哉が先制。ペースを引き寄せる。リーグ戦4位の大阪が2nd Roundへ進出するには勝利あるのみ。先制した後も積極的に攻撃を仕掛けていく。GK宮竹晴紀の好セーブにも助けられ、追加点を挙げたのは大阪。FPアルトゥール、FPヴィニシウスとつなぎ、折り返しを小曽戸が冷静にゴール。2点のリードを奪う。タイムアウトを取り、選手を鼓舞するすみだの須賀監督であったが、またしても追加点を挙げたのは大阪。ヴィニシウスのFKを角度のないところで受けたアルトゥールが3点目を決め、3-0で前半を折り返す。

「ボールが動いている間に次のポジションに」自分たちがリーグ戦からトライし続けている”理想のフットサル”を貫いたすみだは、後半さらにアグレッシブに試合に臨んだが、シーズン最多得点記録を更新したヴィニシウスがゴールを決め、点差が4点に開く。その後も積極的にすみだゴールに迫っていた大阪が、ヴィニシウスのこの日2点目となる得点で5-0とリードを広げると、残り10分を残してすみだがパワープレーを開始。すみだの選手らしい、粘りのプレーでFP西谷良介、FP諸江剣語が2得点を挙げるも、追撃及ばずタイムアップ。リーグ戦の順位では大阪を上回り、初めてのプレーオフの舞台に立ったすみだだったが、1st Roundの軍配は大阪に上がった。

1st Round進出の4チームについて、東京の3チームはホーム、自分たちはアウェイと位置づける大阪の木暮賢一郎監督は「ペスカドーラ町田が地域に根付いているからこその観客数。ただ、大阪の選手は勇敢で、こういう雰囲気で試合ができることで日本の(フットサルの)レベルが上がるだろう」と話す。今季リーグ戦3試合ではすみだに対して勝利を挙げることはできなかったが、「1戦目は引き分け、2戦目は自分たちのエラーで相手に勝利をプレゼントしてしまった。3試合目ではプレーオフですみだと当たるということは分かっていた。すみだが自分たちをリスペクトし、全力で臨んでくれたおかげで、映像にもすべてが残っていた。負けたらプランニングのミスであり、結果論ではあるが今日の試合には確信を持って臨んだ」と試合巧者らしいコメントを残した。

PO1小曽戸

ペスカドーラ町田 2 – 5 府中アスレティックFC

奇しくも東京ダービーとなった第2試合。2000人を超える観衆がピッチに釘付けになった。幾度となく対戦している両者の対戦は堅い試合の入りとなった。均衡を破ったのは府中。積極的に攻撃を仕掛けていたFPソロカーバが11分に先制点を挙げる。勢いに乗った府中は、FP完山徹一のキックインからまたしてもソロカーバがゴール。2点のリードで前半を折り返す。迎えた後半、町田の攻撃が勢いを増す。前半の9本に対し、後半は倍以上の21本ものシュートを放ち、府中ゴールに迫ると、35分にはFP森谷優太が強烈なゴールで1点差に追いつき、つづく38分にはFP金山友紀の同点弾。引き分け以上で2ndに進出できる町田とあって、詰めかけた町田サポーターも歓喜にわいた。

残り2分強でタイムアウトを取った府中は、FP山田ラフェアルユウゴをGKにパワープレーを開始。しかしなかなか町田ゴールを割ることができない。残り時間を1分を切り、万事休す。しかし、残り32秒で今季町田から府中に移籍したFP永島俊が値千金の勝ち越しゴールを挙げると、パワープレーを仕掛けた町田に対し、完山がパワープレー返し。会場のボルテージも最高潮の中、府中FP小山剛史がブザービートを決めて試合終了。一度は追いつかれたながらも粘り強く戦った府中が5-2で勝利した。

町田のキャプテン、イゴールは「技術的に完全にやられてしまった、とは感じていないが、試合を通して府中に押し込まれる時間が多く、町田にはビッグチャンスがなかった。集中力を切らさず、頭を使えば防げた失点であり今季の戦い方を見ても我々が上に行くのが当然だと今でも思うが、一発勝負ではこういうことが起こりうる。町田の誇りを持って明日も戦い、4位で終わりたい」と明日への思いを語った。勝利した府中のキャプテン、上福元俊哉は「今日勝っても明日勝たなければ意味はない。明日必ず勝利してFinalに行きたい」と力強い決意をのぞかせた。


PO1小山、ソロカーバ

2nd Roundに勝利し、決戦の地で待ち受ける王者・名古屋オーシャンズと対戦するのはどちらのチームになるのか。大阪が勝ち進むと昨季のプレーオフFinal Roundと同カード、府中が勝ち進むと今季のオーシャンカップ・神戸フェスタと同カードでの決勝となる。どちらに転んでも激戦になること間違いなしの2nd Round。ぜひこの熱戦を会場で見届けてほしい。