【Fリーグ報道官コラム】多くのサプライズが生まれた1巡目

今季はAbemaTVのピッチレポートでも活躍する加藤未央Fリーグ報道官


Fリーグは12クラブで全33節を戦います。つまり、同じチームと3回対戦するチャンスがあるというわけです。そういったことから、よくFリーグでは「1巡、2巡、3巡」という言葉が出て来ます。11試合を1巡と考えて、それを3回繰り返して1シーズンと考えるのです。各クラブ、この1巡を目安にチームの成熟度や勝敗成績の目標を立てる場合が多く、8月18日(金)~20日(日)にかけて行われた試合が、まさにその11試合目、つまり1巡目の区切りにあたります。ということで、この時期の各クラブのこれまでの成熟度や戦績を振り返ることは、今後の2巡目以降に続くシーズンを戦っていくうえでとても大事なことになります。
 
さて、今シーズンは今までFリーグを観て来た人にとってはサプライズの多い1巡目になっていることかと思います。一番のサプライズは失礼を承知で言うならば、なんといっても現時点で(全クラブ同試合数を消化)Fリーグ9連覇の名古屋オーシャンズに次ぐ2位に、湘南ベルマーレがいることではないでしょうか。私にとって上位にいるイメージのない湘南が、前年の優勝クラブであるシュライカー大阪を抑えてのこの順位をキープしているのです。ホームで迎えた境川決戦も、サポーターの作り出す最高の雰囲気のなかでペスカドーラ町田を相手に5得点で勝利し、波に乗り続けた湘南ベルマーレの1巡目はクラブ史上例のない好成績をおさめているシーズンかと思います。
 
未だ勝ち点のないヴォスクオーレ仙台は、シーズン途中に新戦力としてアレックス、ノエ、マルロンの外国人選手を3名チームに引き入れました。2015年8月からチームを率いてきているホセ・フェルナンデス監督の契約は、2018年3月まで。仙台の指揮官として最後のシーズンになるかもしれない今シーズンは、開幕当初から今までにないほど勝敗にこだわった発言が多いように感じています。新戦力が加わり、2巡目、3巡目への変化が非常に楽しみなクラブです。
 
そして、アグレミーナ浜松は、Fリーグ参入から6年目にして、初めて開幕戦を勝利しました。
 
などなど、いわゆる強豪クラブではない部分でも見どころの多い1巡目を迎えた、今シーズンのFリーグ。試合を重ねるごとにチーム内がどう変化していくのか楽しみは尽きません。9月2日(土)、3日(日)、また9月23日(土)、24日(日)には6クラブによる共同開催も控えています。個性豊かな各クラブの試合をひとつの会場にて観戦するビックチャンスです!是非会場に足を運んでご覧になってみてください。そして2巡目に突入したFリーグの雰囲気を会場で感じ取っていただけたら何よりです。