名古屋セントラル2日目レビュー:首位 大阪に名古屋が劇的勝利!

1月28日(土)、愛知・テバオーシャンアリーナでSuperSports XEBIO Fリーグ 2016/2017 第30節 名古屋セントラル2日目の4試合が行われました。
残り1枠となったプレーオフ出場権を争う戦い、2位 名古屋オーシャンズと1位 シュライカー大阪の上位対決など、見どころが多い試合が展開されました。

 

1月28日(土) 10:00キックオフ
北海道エスポラーダ北海道(9位) 1-2(前半1-0) デウソン神戸(7位)デウソン神戸

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試合序盤、プレーオフ出場の可能性を残す神戸が積極的に攻撃を仕掛けます。得点ランキング上位に名を連ねる相井忍選手、松宮充義選手や鈴村拓也選手がシュートを放ちますが、決めきることができません。先に試合を動かしたのは北海道。4分に左コーナーキックから十川祐樹選手がシュートを突き刺し先制。勢いに乗る北海道はその後も辻井史也選手、本田拓磨選手らが神戸ゴールに迫ります。1点を追う神戸も相井選手が相手マークを背負いながらパスを出し、これを受けた松宮選手がシュート。稲田瑞穂選手が自陣でボールを奪い、ドリブルからシュートまで持ち込むなど同点を狙いますが、決めきることができません。

1-0と北海道リードで迎えた後半。お互いが次の1点を狙い、攻撃を仕掛ける展開に。北海道は先制点を挙げた十川選手が立て続けにシュート。対する神戸もGK小石峯成彦選手のロングスローを起点にゴールを狙いますが、追加点を挙げることができません。1点が遠い神戸でしたが、32分、相井選手との連携から稲田選手が同点ゴールを挙げると、33分には石関聖選手の左コーナーキックに岡崎チアゴ選手が合わせて逆転に成功。リードを奪われた北海道は、本田選手をGKに置き、パワープレーを開始しましたが、得点を奪うことができずに試合終了。神戸がプレーオフ出場へ望みをつなぐ結果となりました。

ここまで3戦を1点差で敗戦している北海道の小野寺隆彦監督は、苦しさを滲ませながらも「できることをしっかりやって、若手の成長にも取り組んでいきたいと思います」とコメントを残しました。逆転勝利を収めた神戸の山本尚希監督は「前半、決定機を決めきれず、個人的にも焦りはありました」としながらも、「勝ち切れるチームになってくれた」と安堵の表情を見せました。

 

1月28日(土) 12:15キックオフ
大分バサジィ大分(8位) 5-6(前半2-4) フウガドールすみだ(3位)フウガドールすみだ

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多くの得点が生まれる試合となりました。立ち上がりから、すみだが先制点を狙います。太見寿人選手のボレーや、岡山和馬選手のキックインに合わせた西谷良介選手のシュートで果敢にゴールに迫るすみだは、3分、清水和也選手がフリーキックを直接決めて先制します。しかし、大分は6分、仁部屋和弘選手がドリブルからシュートを放ち今季20得点目となるゴールを挙げると、7分には右サイドでボールを受けた白方秀和選手がゴールネットを揺らし逆転に成功。激しい攻防が繰り広げられる中、先制点を挙げたすみだの清水選手が難しい角度からのゴールを決め、試合を振り出しに戻します。15分には宮崎曉選手が強烈なシュート、19分には田村佳翔選手がドリブルからループシュートと、追加点を挙げたすみだが2点をリードし、前半を終了しました。

迎えた後半28分、すみだのパスミスを見逃さず、田村龍太郎選手がゴールを決め、大分が1点差に追いつきますが、32分にはこぼれ球を拾った太見選手から田口元気選手がゴールを決めたすみだが再度2点をリード。最後まで両者譲らぬ展開を見せましたが、清水選手のこの日3点目となるゴールが決勝点となり、5-6ですみだが勝利を収めました。

大分の吉武監督は「攻撃よりもディフェンスが課題。得点は取れているので、失点をいかに減らすかだと思います。チーム一丸となって戦えるようにしていきたいです」とコメントを残しました。

 

1月28日(土) 14:30キックオフ
名古屋名古屋オーシャンズ(2位) 1-0(前半0-0) シュライカー大阪(1位)シュライカー大阪

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2位名古屋と首位大阪の対戦は、激しく見応えのある一戦となりました。この試合でリーグ1位を決めたいと意気込む大阪と、自身のホームタウンでの1位決定を阻止したい名古屋の意地がぶつかり合います。大阪のヴィニシウス選手が左足で反転シュートを放つと、名古屋の八木聖人選手がこれをブロック。対する名古屋もダニエルサカイ選手のミドルシュートや、GK篠田龍馬選手の攻撃参加で大阪ゴールに迫ります。自陣でボールをカットした大阪のヴィニシウス選手が自ら持ち込みシュートを放つと、これを名古屋の篠田選手がはじき、名古屋の星選手のキックインからシンビーニャ選手のシュートは大阪のアルトゥール選手がブロックするなど攻守にわたり、激しい展開となりますが、両者決めきれず、0—0で前半を折り返します。

さらに激しさを増す後半。フィジカルコンタクトも増える中、互いに譲らず、攻守にわたり集中したプレーを見せます。1500名を超える観客が見守る中、残り4分を切り名古屋が勝負に出ます。中村友亮選手をGKに置きパワープレーを開始。しかしゴールを割ることができません。このまま試合が終わるかと思われた終了間際、名古屋の酒井ラファエル良男選手が得点を挙げ名古屋が先制。直後に大阪も小曽戸允哉選手をGKにパワープレーを開始しますが得点を奪えず、1-0で試合終了。劇的な展開に会場が沸き立ちました。

敗れた大阪の木暮賢一郎監督は「ストーリーのあるシチュエーションでした。特別な日になることを信じてきました。あと少しのところで、という思いはあります」と悔しさを滲ませながらも「積み重ねてきた結果は今日の敗戦で崩れ落ちるものではないので、次に備えていい準備をしたいと思います」と残り3試合への意気込みを語りました。「大阪が1位を獲得してしまうということを、名古屋ではさせたくなかった」と話す名古屋の星龍太選手は「最後の1秒まで諦めなかったことが、この結果になったと思います。これはこの後のプレーオフや来季につながることなので、この気持ちを忘れず、やり続けることが大事です」とコメントを残しました。

 

1月28日(土) 16:45キックオフ
ヴォスクオーレ仙台ヴォスクオーレ仙台(12位) 0-2(前半0-1) 府中アスレティックFC(5位)府中アスレティックFC

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プレーオフ出場枠は残りひとつ。出場に最も近い位置をキープする府中が12位の仙台と対戦しました。ハーフからの守備で府中を待ち構える仙台に対し、徐々に府中が押し込む展開。柴田祐輔選手が相手FPをかわしてシュートを放ちますが、これは仙台のGK矢澤大夢選手がセーブ。小山剛史選手のパスを受けた宮田義人選手がループシュートを放ちますが、クロスバーを叩きます。迎えた17分、府中に待望の先制点が生まれます。Gk田中俊則選手のロングスローを受けた渡邉知晃選手が仙台のマークをかわしてゴール。1-0と府中リードで前半を終了します。

後半、GK矢澤選手の好セーブを受け、チャンスをうかがう仙台でしたが、得点を挙げたのは府中。ゴール正面から柴田選手が強烈なシュートを決め、リードを広げます。仙台はGKを矢澤選手から佐々木智昭選手に交代した後、狩野新選手をGKに置きパワープレーを開始。しかしゴールを割ることができず、0-2で府中が勝利を挙げました。

仙台のホセ・フェルナンデス監督は「毎試合毎試合、良くなっていると感じています。自分たちは最下位にいるが、毎回いいプレーはできていると思います。何が自分たちに足りないか、点を決めることです」と話し、狩野選手も「ゴールを1点でも取れなかったところが、他のチームとの差」と得点力に課題を残しました。府中の谷本俊介監督は「プレーオフ出場を自力で決められるポジションだけに、メンタル面でプレッシャーが厳しい中、勝ちきれてよかったです。残りの試合も平常心を保って、一戦一戦目の前の試合を戦っていきたいと思います」と話しました。