【全日本フットサル選手権】優勝はシュライカー大阪!

3月20日(月・祝)、国立代々木競技場第一体育館(東京都渋谷区)で第22回全国フットサル選手権大会 3位決定戦、決勝の2試合が行われました。決勝ラウンド3連戦の最終日。会場には、それまでの2日間より多くの観客が来場し、会場が熱気に包まれました。

 

◆3位決定戦
府中アスレティックFC 1-0(前半0-0)デウソン神戸

前日に敗戦した両チームの対戦。序盤は府中が積極的に仕掛ける展開に。自陣から攻撃を組み立てる府中は、前線へパスを送り、ゴール前左手の渡邉知晃選手がシュートを放つもこれは神戸GK小石峯成彦選手がセーブ。皆本晃選手から渡邉選手のシュートはサイドネットに当たり、決めきることができません。セカンドセットに交代後、徐々にリズムを掴み始めた神戸は、鈴村拓也選手から原田浩平選手を経由し、ゴール正面の川那部遼選手がシュートを放ちますが、これは右に逸れてしまいます。流れを取り戻した府中は、宮田義人選手、岡山洋介選手が立て続けにシュートを放ちますが、神戸は堅い守備でこれを跳ね返します。

府中は中央を抜け出した渡邉選手が神戸GK小石峯選手と1対1。しかし、これは小石峯選手がブロック。対する神戸はゴール正面でボールを受けた森脩選手がシュートを放ちますが、府中の皆本選手がブロックし、先制点を挙げることができません。1次ラウンドからここまで、5試合を戦ってきた両者。やや疲労も見え、スコアレスドローで前半を終えました。

両者とも前半のスターティングメンバーで臨んだ後半、府中は皆本選手が倒されFKを獲得。これを渡邉選手が蹴りますが、神戸の壁に阻まれます。府中はその後も流れの中からも、セットプレーからも、チャンスを作り続けますが、神戸GK小石峯選手が好セーブを見せ、神戸がカウンターからチャンスを作ると、これは府中GK田中俊則選手が阻みます。待望の先制点が生まれたのは33分。府中の宮田選手が鋭いゴールを決め1点をリードします。神戸も松宮充義選手をGKに置いたパワープレーで最後までゴールを狙い続けますが、追撃及ばず試合終了。勝利した府中が3位の座を手に入れました。

 

◆決勝
フウガドールすみだ 2-7(前半2-3)シュライカー大阪

昨年とは異なる顔ぶれとなった決勝戦。大阪は5大会ぶりの優勝を、すみだは前身のFUGA MEGURO時代から数えて7大会ぶりの優勝を狙い、決勝に臨みました。細かく対策をして試合に入ったであろうすみだは、しっかりマークにつき、大阪の自由を奪います。2分には宮崎曉選手のアシストから西谷良介選手が左足でゴール。今大会で初めて、大阪から先制点を奪います。直後にはハーフウェーラインを越えて攻撃に参加した大阪GK柿原聡一朗選手の隙をつき、宮崎選手がロングシュート。これが決まり、すみだが早くも2点をリードします。

しかし、失点直後にタイムアウトを取った大阪は、ここからFリーグ年間優勝クラブの意地を見せ始めます。4分、アルトゥール選手が左サイドから切り込み1点を返すと、10分にはファウルを重ねたすみだから第2PKを獲得。アルトゥール選手が低い軌道でこれを決め、同点に追いつきます。17分にはすみだの累積ファウルが7つとなり、またも第2PKを獲得した大阪。アルトゥール選手が落ち着いてGKの動きを見極めこれを決め、前半だけでハットトリックを達成し、逆転に成功します。前半終了間際には大阪も5ファウルとなりますが、どちらも追加点を奪えぬまま前半が終了。

すみだが1点をリードされ迎えた後半、両チーム前半のスターティングメンバーから変えずに臨みます。23分、大阪はカウンターからチアゴ選手がシュートを突き刺し追加点。すみだもゴール正面で諸江剣語選手がパスを受けシュートを放ちますが、これは大阪GK柿原選手の正面、決めきることができません。チアゴ選手がさらに追加点を挙げ、リードを広げられたすみだは、後半から起用した稲葉洸太郎選手をGKに置き、パワープレーを開始。しかし、2度のパワープレー返しを受け、追加点を奪えずタイムアップ。大阪が7-2で勝利し優勝を決め、Fリーグ年間優勝とあわせて2冠を達成しました。

敗れたすみだの須賀雄大監督は「予選から含めて2週間で、今日が6試合目でした。どれもとても負荷の高い試合を全力で戦った選手たちを、心から誇りに思います。またチャンスは巡ってくると思うので、自分たちの良さを追求し、こういうチャンスを自分たちの力で掴めるようにトレーニングからやっていきたいです」と話しました。

大阪の木暮賢一郎監督は「リーグが終わったあと、『リーグ優勝に満足することなくもう一度全員でひとつになって、リーグチャンピオンとしていい試合をし、タイトルを目指そう』と(話して)東京まで来ました。すごく苦しいゲームでしたが、目標を達成でき、選手、スタッフたちを誇りに思います」としながらも、出場権を得たAFCフットサルクラブ選手権にも触れ「常に目標を設定するという欲求がないとレベルは上がらないですし、そういったモチベーションを選手たちに与えていかないとマンネリ化したり、衰退したりすると思っています。
3年をかけて大きな目標を達成することはできましたが、そこで終わりではなく、成し遂げた先に新しく、フットサルの発展、大阪の環境面の向上、他のクラブがさらに力を入れてもっともっと強いチームやプロのチームが増えるなど、フットサル界にいい影響があるのではないかと信じてやってきました。自分たちも含めて、この先どう変わっていくのか期待しています」とコメントを残しました。
大会MVPに選ばれたアルトゥール選手も同様に「2つのタイトルを獲ることができ、パーフェクトなシーズンだった」と話しながらも「ただそれは、厳しいトレーニングを積んできたからこそです。2つのタイトルを獲ることができましたが、自分は大阪を助けるため、歴史を変え、新しい発展や、何かを変えるために日本に来たので、来シーズンもスタートからそのようにやっていきたいと思います」と新たに始まるシーズンへの意気込みを語りました。

 

第22回全日本フットサル選手権大会

準々決勝 3/18(土)
11:00 府中アスレティックFC
(グループB1位)
3-2 バサジィ大分
(グループC1位)
13:15 バルドラール浦安
(グループA1位)
3-4 デウソン神戸
(グループF1位)
15:30 フウガドールすみだ
(グループD1位)
2-1 ペスカドーラ町田
(Fリーグ年間2位)
17:45 湘南ベルマーレ
(グループE1位)
0-3 シュライカー大阪
(Fリーグ年間1位)

 

準決勝 3/19(日)
12:00 府中アスレティックFC
(グループB1位)
2-3 フウガドールすみだ
(グループD1位)
14:30 デウソン神戸
(グループF1位)
2-6 シュライカー大阪
(Fリーグ年間1位)

 

3/20(月・祝)

3位決定戦 12:00 府中アスレティックFC
(グループB1位)
1-0 デウソン神戸
(グループF1位)
決勝 15:00 フウガドールすみだ
(グループD1位)
2-7 シュライカー大阪
(Fリーグ年間1位)

 

<優勝> シュライカー大阪シュライカー大阪
<準優勝> フウガドールすみだフウガドールすみだ
<第3位> 府中アスレティックFC府中アスレティックFC
詳しくは日本サッカー協会公式サイト