冨金原徹氏「日本に勇気や感動を届けてほしい」ー2大会ぶりのワールドカップ出場によせて

9月12日(日)に開幕するFIFA フットサルワールドカップ リトアニア2021に、フットサル日本代表が出場します。
 
2大会ぶりの出場で歴代最高成績のベスト16を上回る好成績を目指すフットサル日本代表に向け、9年前の2012年大会に出場したメンバーから応援の声が届きました。2012年当時を振り返りながら、日の丸を背負う責任や大会の展望について伺っています。
 
第3回は、バルドラール浦安でFリーグ開幕を迎え、湘南ベルマーレ、デウソン神戸、シュライカー大阪でのプレーを経て2017/2018シーズンで引退をした冨金原徹さんのコメントを紹介します。
 
■冨金原さんにとって「フットサル日本代表」とは?
 
特に国際大会や海外遠征のなかで、フットサルという一競技の代表チームであっても他の国の人からはチームを通して「日本という国」を認識されるということに強い責任を感じ、思いを持って活動させていただきました。自分自身の損得ではなく、チームの目的においてどうあるべきかを優先してピッチ内外で考え行動できる人間が集まった時に、集団として発揮する力は計り知れないものがあり、その経験は今現在も自分や組織のあり方を考える際の土台となっています。
 
■2012年大会で印象に残っている試合やエピソードを教えてください
 
2012年大会は三浦知良選手の影響があり、練習場や試合会場に来ていただいたメディア関係者の方の数もそれまでとは比べ物にならないほど多く、大きな注目を集めた大会でした。そのなかでも、チーム全体として浮き足立つことなく持てる力を発揮できたのは、それまでの代表チームや、Fリーグ、フットサルに関わってきた多くの方々が積み上げてきた歴史があったからだと強く感じました。ベスト16での敗退後の選手、監督、スタッフの表情は脳裏に焼き付いており、当時のことを思い返すと、なんとも表現し難い刺激の強い感情が未だに込み上げてきます。
 
■グループステージの展望や注目の選手など、今回の大会のみどころを教えてください
 
僕のなかでの今大会の見どころは、なんといっても木暮賢一郎コーチです。選手としては2012年大会を共に戦った元チームメイトですし、シュライカー大阪では監督と選手として関わらせていただき、最も尊敬する人物の一人です。日本代表、ワールドカップに対する思いは人一倍強いものがあると思うので、ピッチには当然立たないですが、ベンチでどんな表情を見せてくれるのかとても楽しみにしています。その他にも一緒にプレーさせてもらっていた選手たちには一人一人に思い出、思い入れがあり、活躍を期待しています。
 
■2大会ぶりの出場を果たしたフットサル日本代表へ、エールをお願いします
 
引退してからは代表の活動を知る機会も減ってしまいましたが、ここにたどり着くまでの長い期間、たくさんの苦労を乗り越え、自分たちに大きな期待を持って今大会の初戦を迎えることと思います。このコロナ禍において開催される大会という意味では、決してポジティブなシチュエーションではないかもしれませんが、今までにない特別な意味を持った大会で満足のいく結果を残し、日本に勇気や感動を届けてほしいと思います。陰ながら応援させていただきます!