【日本代表】大会前最後の試合を終え、オンラインインタビューを実施/選手コメント掲載
9月12日に開幕するFIFAフットサルワールドカップに向け現地リトアニアで直前合宿を行っているフットサル日本代表が、大会前最後の親善試合を終えオンラインインタビューを行いました。Fリーグ所属各選手のコメントを紹介いたします。
<オンラインインタビュー コメント>
吉川 智貴選手(名古屋オーシャンズ)
―大会前最後の試合を終え、改めて日本代表はどのようなチームになっていますか?
「なかなか親善試合ができず、強豪国とも試合ができていなかったので、欧州遠征までは正直少し不安もありました。。でも、試合を重ねるにつれて、しっかりプレーできるチームだと証明できています。結果はついてきてないですが、内容的にも非常にいいゲームができていますし、自分たちの良さを出せる試合が多かったので、自信を持って大会に臨めると思います」
―具体的な「自分たちの良さ」はどういったところですか?
「前からの強度の高いディフェンスが一番だと思います。そこが鍵でもあり、いいディフェンスができているときはいい攻撃にもつながり、いいディフェンスができていないとチーム全体のリズムが良くなってこないという実感があります」
―前回大会出場を逃してから、血の滲むような努力をしてきたと思いますが、現在の心境は? ここ数試合、楽しそうにプレーしているように見えますが?
「それが正直、何も変わっていないんです。大会が近づくにつれて、ワクワク、ソワソワすると思っていましたが、いつも通りです。実際、アンゴラ戦の前にどうなるか楽しみな感じですが・・・すみません、よく分かっていないです(笑)。個人的にはすごく楽しんでいますし、相手が強ければ強いほど燃えるタイプなので、毎試合テンションマックスで入れています。ただ結果がついてこない試合も多く、その辺りのモヤモヤはあるので、大会に入って払拭できればと思います」
──「結果がついてこなかった」という点はどのように捉えていますか? また自身のコンディションは?
チームとしては(欧州遠征以降の6試合で)2勝しかできていませんが、相手がどこであってもやらなければいけないことはできている感触はあります。そこを徹底してやり続けることが大事です。本番に入ったら結果を出さなければいけないので改善点に目を向けることも大事ですが、より強みにフォーカスして戦うことも大事だと思います。コンディションは、いい感じです。がんばります」
星 翔太選手(名古屋オーシャンズ)
―前回の取材で「止まってしまっていた歴史を動かすチャンス」、また監督の言葉を借り「主役になる大会にしたい」と話していましたが、大会前最後の試合を終え、モロッコ戦を終えて改めて、日本代表はどのようなチームであり、どのようなアピールポイントがあるかを教えてください
「今のフットサル日本代表は、年齢層も今までに比べてかなり幅広いと思っています。年代の差があれば、コミュニケーションに問題が生じることは往々にしてありますが、そういうことがなく集団としてかなり完成度が高いグループになっています。ピッチの中では、ディフェンスの強度が間違いなく武器になっています。攻撃の部分では、得点こそ少ないですが、同程度での相手であれば試合を支配できるようなレベルにはなってきています。グループステージ全体を通して言えば格上が2チームいますが、その試合の中でも僕たちが主導権を握って攻撃する時間が必ずあるので、そこの部分は注目してほしいと思います」
―ディフェンスの手応えはみなさんが感じていると思いますが、攻撃で自信が持てているところ、課題に感じているところを教えてください
「今の日本代表のメンバーには、フィクソであればアルトゥール、(星)龍太、(皆本)晃がいます。それぞれのポジションの選手のそれぞれの特徴をみんなが理解し、選手たちの特徴にプラスして、チームの戦術が合致しているということがあります。その戦術のところで、個々の能力を出す場面を見てもらえればいいと思います。ドリブラーであれば室田祐希、逸見(勝利ラファエル)、八木聖人、吉川智貴がいます。彼らがボールを持った瞬間や、逆にボールを持っていない時の吉川であったり、フィクソの3人や西谷良介など、ピヴォは分かりやすく張る選手たち、左利きの選手が2枚といった特徴がピッチの中で出るのが、今の日本代表の強みかなと思っています。あとは細かい部分ですが、セット間のその瞬間に何を狙っているのか。苦しい時間になった時に、どういう解決策でプレーをするのか。そのすり合わせは、ここまでの親善試合でかなりコミュニケーションを取っています。実際にモロッコ戦でも、最後の最後までコミュニケーションを取れていました。そうしたところの課題感は埋まってきていてので、本大会はそこの誤差がない状態になると思っています。残りの期間は、その部分をコミュニケーションを取って詰めていきたいと思います」
―ワールドカップに出たことのある選手は星翔太選手と逸見ラファエル勝利選手の2人だけです。経験者として伝えたいこと、実践したいことがあれば教えてください。
「ワールドカップだからというだけでなく、日本代表がどういう立ち位置のものかは伝えるようにしています。少なくとも今のこの16人に選ばれるまでに多くの人たちがいて、その前にも歴史をつないでいる選手たちがいました。そういった積み重ねが今にある、と伝えてはいますが、「その責任を背負いましょう」と言って背負えるものでもありません。どちらかというとそういうものの緊張感は、試合で、プレーで感じる。ピッチの中ではこういうことをしたらいけない、ということを練習や試合から感じることが大事だと話しています。とはいえ、それがすべてではありません。元々自分たちの持っているスタイル、個性は消えるものではありません。それを出すことにも集中してほしい。やっていくなかで感じられるものは、あまり強く意識しないことが大事だと思います。今が史上最強かどうかは分からないですが、Fリーグがここまで続けてきたある一定の成果がこの大会で出せると僕は思っています。その意味でみんなに伝えているのは、「自分のやれることを最大限やろう」ということ。それとプラスアルファ、自分が思っていることよりもアクション。行動を取ろうというのは伝えています。これくらいでいいかなというのではなく、これができそうだと思ったらなるべく行動をとるようにと話をしています。そういうことが、ピッチでは出てくるのではないかなと個人的に期待しています。僕個人は、そういうことをなるべく行動で示して、次の世代にバトンを渡せるようにしていきたいなと思っています」
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