10月3日(日)に閉幕したFIFA フットサルワールドカップ 2021リトアニア。今大会に2大会ぶりに出場したフットサル日本代表選手のなかからＦリーグ所属選手に大会の感想や今後のＦリーグについて聞きました。
 

毛利元亮選手／ペスカドーラ町田

 
－改めてワールドカップを終えての感想をお願いします。
「個人として納得のいく大会ではありませんでしたが、チームとしてみんなで出し切った結果だと思っています」
 
－具体的に納得がいかなかった部分とは？
「まず、欧州遠征から出場時間がある試合も何回かあって、そういったところでチャンスもありましたが決めきれなかったという悔しさがあります。あとは、ワールドカップに入ってアンゴラ戦ではある程度の出場機会がありチャンスも多くあったなかで結果を出せなかったところは悔しいですし、チームにプラスを与えられなかった、というのが正直な気持ちです」
 
－惜しいシーンも何度もありましたが、通用したと感じた部分と通用しなかったと感じた部分を教えてください
「ディフェンスの部分で前からのプレッシャーは、自分も含めてチームとしてできたという印象があります。オフェンス面では短い出場時間のなかで多くのことは体感できませんでしたが、（清水）和也くんや（星）翔太さんを見ていて、状況判断の部分などで足りていないところがあるな、と感じました」
 
－世界の強豪国との対戦や他のピヴォの選手を見てプラスになった部分は？
「日本だけではなく、ブラジルのフェラオ選手などと比べると自分とは雲泥の差があると思いました。ただ、プラスの意味で考えるとフェラオ選手は自分より11歳年上なので、自分にあの壁を越えていく可能性はまだあるんじゃないか、と思えた大会でした。そういうことを感じられたので、この大会に出たことは自分に大きく影響を与えてくれたと思います」
 
－あと複数回ワールドカップ出場を狙える年齢ですが、今後の成長に対するビジョンはありますか？
「今大会はわりと直前にメンバーに入り大会までの期間が短い中で大会に臨みました。長い時間をかけて準備をしてきたわけではありませんでしたが、今大会に出て3年後、7年後、11年後と自分の中で明確な目標になりました。自分がやらなくてはいけない、選んでもらったということは期待をされているんだ、と感じたので、この経験をまずは3年後に生かして自分が日本代表を引っ張っていけるようにがんばりたいと思います」
 
－敗退後、ベスト8以降の試合は見ましたか？　日本と世界の差、アジアと世界の差はどのように捉えていますか？
「時間帯が深夜だったので見られなかった試合もありますが、直近だと決勝戦はしっかりと見ました。特に同年代のポルトガルのジギー選手などを意識して見ました。個人としてはやはりピヴォの選手やオフェンシブな部分を見ていましたが、ゴールへ向かう姿勢は日本と他国では大きな差があるな、と感じました。例えばブラジルやカザフスタンはGKを上げてでもシュートを打ちにいく姿勢が見られましたが、全選手がああいった意識で試合に入ることができればもっと得点につながると思います。今大会でも押すシーン、追い詰めるところまでいけたと思いますが、そこでもう1点、もう1点と取れていれば試合展開は変わっていたと思うのでそういう姿勢が一番違うと思いました」
 
－ワールドカップで得た経験はチームに戻ってどのように還元していきたいですか？
「自分が何か成し遂げたわけではないのであまり明確なことは伝えられないと思いますが、アバウトであっても感じたことは多かったと思います。ディフェンスの強度や世界との差など、まだ自分なりに整理ができていないのですが、「これでは足りない」ということは感じたので、その足りないということを伝えられればみんなの意識も変わってチームが成長していくと思います。そういったところを積極的に伝えていければと思います」
 
－この経験を生かし、今後どのような自分を見てほしいと思いますか？
「2カ月間ノーゴールというのは自分の人生であまり経験したことがないので、今はすごくウズウズしています(笑)。チームにはヴィニシウス選手のような得点能力の高い選手もいますが、「チームに帰ったら俺が一番点を取ってやる」という気持ちが自分の中に強くありますし、それができればチームも勝てると思います。今回、名古屋オーシャンズからは代表に7選手が選ばれましたが、そういったチームを倒すのは町田だと思っています。自分たちが名古屋に勝つところを見てほしいと思います」
 
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