フットサルワールドカップを終えて/八木聖人選手(名古屋)

10月3日(日)に閉幕したFIFA フットサルワールドカップ 2021リトアニア。今大会に2大会ぶりに出場したフットサル日本代表選手のなかからFリーグ所属選手に大会の感想や今後のFリーグについて聞きました。
 

八木聖人選手/名古屋オーシャンズ

 
-改めてワールドカップを終えての感想をお願いします。
「悔しさが残る、というのが一番です。チームとしてもベスト8以上、これまでの最高順位を目指していましたが達成できませんでしたし、個人的にもあまり自分のプレーが出せず、その両面で悔しさが残っています」
 
-自身の通用した部分、通用しなかった部分はどのようなところですか?
「強度の高い守備で相手が嫌がっていた部分もあるので、そこは自信を持っていいと思います。通用しなかったと思ったのは、僕はどちらかというと攻撃的なポジションでサイドで仕掛けるようなプレーが得意なんですが、いい状態でボールを受けたとき、自分が優位のときにしかそういったプレーが出せなかったところです。五分五分であったり、相手が優位に立っていたりするときには得意なプレーを出せなかったところが通用しなかったと思います」
 
-自分が優位のときにしか出せなかった要因はどのようなところにありますか? また、どのように改善していきたいですか?
「相手の圧力や寄せてくるタイミング、それから体格も違い、思いがけないところに足が伸びてきたりもしたので対応するのが難しかったというのがあります。Fリーグではもう少し余裕を持ってできてしまうと思うので、だからこそ、そこでは絶対的な違いを見せることは大前提です。ボールを奪われなかったり、しっかりと判断したりすることをきちんと想定しながらプレーしていきたいと思います」
 
-敗退後、ベスト8以降の試合は見ましたか? 日本と世界の差、アジアと世界の差はどのように捉えていますか?
「全部見ました。僕たちも含めアジアのチームはいい試合はしますが、40分間の最後のほうまでは強度高く保っていても最後の最後で相手に勝負強さを発揮されてしまうな、と。そういった強さは残っているチームにあると感じました。ここぞとういう時に決めきる、一瞬の隙を逃さない、というところに違いを感じました」
 
-日本フットサルがもう一段レベルを上げ、世界に迫っていくためにはどういたことが必要ですか?
「守備はかなり通用したと思うので、奪った後のカウンターの精度や、それだけでは勝てないので自分たちがボールを保持するのが大事だと思います。強豪国相手にもしっかり底辺から保持してプレスを回避していけるよう、個人の能力はもちろん、チームとしてもレベルアップをしていかないと今の構図はなかなか変わらないのではないかと思います」
 
-名古屋の再開は少し先になりますが、チームに戻ってワールドカップで得た経験をどのように還元していきたいですか?
「先ほども触れた”違いを見せる”という部分は、ワールドカップに出た選手の責任だと思います。あとは代表の守備の強度をFリーグでもスタンダードにしていくべきではないかと思いますし、それができればリーグのレベルも上がると思っています。言葉ではなかなか表しづらいですが、ワールドカップの雰囲気や日本代表の雰囲気から感じたことがあり、試合中でもそういった一体感などをチームで出していければと思ったので、立ち居振る舞いなどもしっかりと出していきたいと思います」
 
-名古屋では多くの選手が代表候補も含めた経験があり、他のチームとは少し立場が違うと思いますが、常勝を求められるチームとしてリーグを牽引していきたいという気持ちはありますか?
「僕たちは毎試合勝つことを求められるので、勝つことが仕事であり、活躍できなければチームにいられないという状況なので毎日必死ですし、家族もいますし、それがプロのチームだとは思っています。リーグが盛り上がるために他のチームが勝つということも必要ですが、僕たちも勝ち続けることでリーグをけん引してきた、という立場は変えなくていいと思っています。僕たちはもっと高いレベルを目指し、他のチームも必死に倒しにきてくれるということはいいことだと思うので、僕たちは変わらずに自分たちがやるべきことを追求していきます」
 
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