3月17日(金)、東京・駒沢オリンピック公園総合運動場体育館でJFA 第28回全日本フットサル選手権大会の準々決勝「立川アスレティックFC vs. Ｙ.Ｓ.Ｃ.Ｃ.横浜」が開催されました。延長、PKまでもつれ込みながらも激戦を制したＹ.Ｓ.Ｃ.Ｃ.横浜・鳥丸太作監督、堤優太選手の試合後コメントです。
 
＜鳥丸太作監督／Ｙ.Ｓ.Ｃ.Ｃ.横浜＞
 
―試合の総括をお願いします。
 
見ていたただいたとおり、かなり人数が少ない中での試合になりました。しんどい試合でしたね。ただ、選手たちはそういう状況を楽しめるものだと思っているし、実際に楽しんでプレーしてくれたので、ポジティブな声かけが一体感を生んでこの勝利につながったと思います。
 
―終盤はだいぶオープンな展開になりました。
 
そうですね。高橋響が累積で出場できず（FPが）8人で、小林拓夢がけがをしてしまい7人になりグループで練習していたことは少し崩れてしまったので、パーソナルなところで微調整をしていました。たとえば（立川の）9番の金澤空選手がすごくチャンスメイクをしていたので、第1ピリオドでは一度タイムアウトを取ってセットの入れ替えとその意図を選手たちに伝えました。それがうまくハマり、そこから第2ピリオドにつないで逆転ができました。僕にできることはそれぐらいしかなく、練習でやってきたことを選手たちが体現してくれて一体感を生み出し勝利してくれたと思います。
 
―追いつかれて延長戦になりPK戦という展開でしたが、いかがでしたか？
 
僕らの状況を考えると、リスクを懸けずに最後にPKで終われたことはまだよかったのではないかと思います。立川のほうがいろいろな引出しを持っていて、攻撃も守備もできます。追いつかれて延長、PKという流れでしたが、僕たちは選択肢のないなかであそこまで持っていけたことをポジティブに捉えられたことが良かったのだと思います。
 
―延長の戦いでのスコアが動かなかったことが大きかったのでしょうか？
 
そうですね。僕たちは7人しかいないなかでの延長戦になったので、パワープレーしか選択肢がなかったんですね。安井嶺芽は延長の前半をずっと出場し続けて、僕ももう見て見ぬふりをしていましたが･･･(笑)。でも、彼らは頭もいいので、後半は安井と堤を変えて今度は堤を試合に出しました。笠篤史もそうでしたが、選手のがんばりに助けられたと思っています。僕自身も「しんどい試合」と言いながらも、すごく楽しかったです。全日本はやはり特別で、地域リーグも含めて数多くのチームが目指している大会なので、こういう状況で勝利ができ本当に楽しかったですね。
 
―相手の引き出しが多いという話もありましたが、前回大会のチャンピオンであり、オーシャンカップ、プレーオフともに準優勝という実力がある立川に対し、戦前はどのような想定や対策をしていましたか？
 
戦う前は、個人ベースの対抗をそこまで考えていませんでした。なぜかと言うと、僕たちは1対1を売りにしていますし、蓋を開けてみないと立川がどういう戦い方をしてくるのか分からなかったこともあります。セットを途中で入れ替えたかったのですが、なかなかその機会がなくタイムアウトを取り交代をしました。五分五分には渡り合えるものの人数が少ないなかでこういうトラブルはあるのかな、と嫌な予感が的中してしまったようなイメージです。ただ、防戦一方になるような展開はイメージしていなかったので、第1ピリオドのなかではわりと対応できていたと思います。第2ピリオドでは逆転はしたけど、やはり押し込まれる時間が長かったですね。立川の戦い方も、ディフェンスが岸和田で見た試合とは異なっていたので、それをハーフタイムに伝え修正をしました。そこから点も入りましたが、本当に選手たちがよく対応してくれたと思います。練習はしてきましたが、練習で行っていないことを伝えてもそれを体現してくれたのは選手たちが昨季と比べて成長したのではないかと思います。
 
＜堤優太選手／Ｙ.Ｓ.Ｃ.Ｃ.横浜＞
 
―試合を振り返って感想をお願いします。
 
我々はFPが8人という人数の少ない状況で、第1ピリオドはいい入りをし、流れをつかめた試合でした。相手の脅威である金澤空選手の縦突破から失点をしてしまいましたが、個人的にはゲームコントロール上、ある程度許容範囲内でした。0-1で第1ピリオドを終えて、第2ピリオドでは自分たちのセットで動かしたかったのですが、頼れるベテランたちが2点を取りひっくり返してくれました。僕らの良さが出た試合だったと思います。
 
―金澤選手とのマッチアップが多かったと思いますが、いかがでしたか？
 
最初はあまり対策をしていなかったのですが、1失点目をセカンドセットでしてしまってそこでおそらく試合が難しくなってしまったので、監督から僕がつくようにと指示を受け、マンツーマン気味でつきました。僕は攻守の1対1に自信があるので、シャットアウトできたのではないかと思います。
 
―最後にPKを蹴る前、丁寧にボールを置き思いを込めているようでしたが、どのような気持ちでしたか？
 
絶対に入ってくれ、という気持ちでした。僕はオーシャンカップの1本目を外しているのですが、それを気にせず自信を持って蹴ったことと、チームのみんながここまでがんばってくれた分、思いを乗せて5人目のキッカーを務めさせていただきました。最後に決められて良かったと思います。
 
―ここまでの試合では新型コロナウイルス感染症の影響もあり、声出し応援ができませんでした。今大会では解禁になりましたが、応援の後押しはどのように感じていますか？
 
僕らにとっては間違いなくプラスになっています。Ｙ.Ｓ.Ｃ.Ｃ.横浜というチームは、勢いがあり、乗りに乗ったら強いチームです。サポーターのみなさんの力があると僕らの背中を押してくれるので、今回の勝利は間違いなく選手とサポーターのみなさんでつかんだ勝利だと思います。
 
―準決勝はテレビ中継があります。ご自身のストロングポイントを改めて教えてください。
 
ドリブルとパスと、とにかくスピードですね。
 
―タフな戦いのあとで準決勝を迎えます。現時点では対戦相手は決まっていませんが、準決勝に対する意気込みをお願いします。
 
今日は今日であり、明日がくるというのは決まっているので、まずコンディションを整えて、どちらのチームが上がってきてもいつもどおりチーム一丸となって戦って決勝に進めるようにがんばりたいと思います。
 
詳しい日程・結果はJFA公式サイトをご覧ください。